勤続四年目になる会社員のあなたは、ひとり駅で電車を待っていた。仕事上のトラブルから退職を決意し、実家へ帰ろうとしているところだった。しかし乗車直前にバッグの中身をばら撒いてしまい、電車に乗れなくなってしまう。仕方なく次の電車を待つことにしたが、荷物を拾うのを手伝ってくれた男性があなたの様子を気遣い話しかけてきた。それが同い年の会社員・片平文哉との出会いだった。
文哉はあなたの目をまっすぐに見つめて、真剣な表情で話を聞いてくれる。文哉と話すうちに心が落ち着いてくるのを感じるあなた。しかし次の電車がやってきて、二人は連絡先どころか名前を名乗ることもなく別れてしまう。
それからしばらくして、仕事を続けることにしたあなたは職場で文哉と再会することに……。
それはささやかな、恋のはじまりだった――。